運命の創造者ナサス スキン

勝利の栄光ツイステッド・フェイトは、ランク戦で一定のスプリットポイントを獲得したプレイヤーに授けられた。名うてのギャンブラーたちが集まる部屋は賑やかな喧騒に包まれていたが、突然、扉が開き、カードテーブルに向けて男が投げ飛ばされた。男の派手なスーツからは、ジョーカーのカードが突き出ていた。その男は大きく口を開いて笑っていた──カードに描かれたジョーカーと同じように。

タリックは名もなき兵士として終わりなき戦争の混乱に投げ込まれる運命にあるが、詩を書き、病人の手当てをして日々を過ごすことを選びたがっている。そして今、彼は運命の創造者に謁見し、この世界にまたひとり詩人が増えれば「運命の織機」はもっと美しくなれることを是が非でも証明したいと考えている。

不死の賢者であるナサスの無限に続く「フラクタルの書庫」には、どれほど古く難解なものかを問わず、あらゆる知識が収められているという。そこに未知の叡智を提供する者がいれば、彼は「織機」の織り成すものを変え、その者のためにあるべき未来を変えることもできる。ただし、大胆にもこの恐ろしい運命の創造主を欺き、書庫から知識を盗もうとする者がいれば──その者に未来は訪れないだろう。

イモータル・バスティオンが建設され、最初のノクストラが立ち上げられる前、のちにノクサスとなった土地はルーンテラ史上最強の武神によって支配されていた。それがサン・ウザル──悪魔殺し、無敗の王、大草原の海の暴君…彼はノクサスの部族を力で統一し、いずれ骨の殿堂で神々に加わることを約束された…

マルザハールは自身が覚えている限り、夢のなかで毎晩のように終わりなきパターンを見ていた。やがて、魅了される気持ちは執着へと変わった。「織機の宮殿」に忍び込み、賢者の「フラクタルの書庫」の秘密を暴いた時にこそ、彼は自分が見るビジョンの意味… そして運命の真の姿を明らかにすることができる。