オーン スキン

汽笛を鳴らして強力な鉄の獣を呼び出し、オーンは鍛治の激情で咆哮をあげる。線路を走る蒸気機関のピストンのようにリズミカルに鉄槌を振りながら、煙を吹く口ひげの下で煤だらけの笑みを浮かべる。彼は創造のスリルを感じているに違いない──完璧な機械が実体化する喜びを！

ベースパート前のドロップ、始原の楽器の創作者、そして文字どおり「グルーヴの神」であるオーンは、銀河に「グルーヴ」を広めるうえで欠かすことのできない役割を担ってきた。しかし、彼は自らが獲得した名声を嫌い、ネバネバが渦巻く人里離れた惑星で隠遁生活を送りながら、自身の創作に集中している。もしオーンがパーティーに来ることがあったら、そのパーティーは伝説となるだろう。

エルダーウッドを形作った真に古の存在であり、聖なる知識の番人。不吉な魔法がはびこり、永遠の黄昏が続くこの時代には、木々の世話をして川の流れを変えてきた存在は希少だが、それでもオーンは頑なに、ほとんど廃れてしまった古いやり方に固執し続けている。

人類が生まれる以前、オーン王は岩だらけの南方の地を統治していた。彼もまた岩のように命を持たない存在だった。彼は弟である偉大なる王、ボリからの執拗な攻撃を凌ぎきったと伝えられている。その時に流れた兄弟の血から草木や動物が生まれ、彼らもまた獣のごとき姿へと変貌したという。